おかげさまをもちまして私共は開設から間も無く15年を迎えますが、日々着実に進化を続けております。この度ホームページのリニューアルに当たりまして、私も老健“小学生”から“中学生”に無事進級できましたので、御礼傍々ご挨拶を申し上げます。

“高齢化”、“高齢者人口比率の増加”　が国策の急務と、その筋の人々が本気になりだしたことが様々な場面で見えるようになりました。現場から個々の政策を見ていると、実態を知らない人間の空論ではないかと歯痒い思いをすることはありますが、本気で取り組みだしたことを評価し、次の世代が充分な恩恵を受けられることになれば良しと思うことで納得しています。

誰にとっても必然の　“老いること”、“終末を迎えること”　が、かように安らかで爽やかなことであったかと再認識しつつ、身近にお世話できる機会を与えられたことに心から感謝しております。具体的に申しますと、認知症は間違いなく進行しますが、環境や介護する人の関わり方によって明らかに改善し、特に社会性が見違えるほど良くなられる方にしばしば遭遇することです。そしてまた、思いますことは、幼少時期から「死」に正対する教育を始めることによって、「死とは自然現象であり、単なる状態の変化に過ぎない」と了解することで、日々平安な心で過ごすことができることを全ての人が受け入れることだと思います。

お時間がありましたら、どうぞ見学にお出でください。今申し上げていることが御納得頂けると思いますし、私共が入所者に寄り添って同じ空気を呼吸している姿をご覧いただけると思います。それでは、今後ともよろしくお願い申し上げます。

平成28年12月吉日　　施設長　東 卓司