動物を分類する基準の一つに、主とする食材によって肉食動物と草食動物とに分けるのがあります。
そして、大半の動物はどちらか一方に定まっており、下等になるほど食材の種類が限定されています。
特に草食動物は“コアラはユーカリの葉しか食べません”というように一種一材に決まっている種が多いようです。
さて、それでは人間様はどうでしょうか。
近年、ことに男性を評するとき肉食系とか草食系という言葉が使用されていますが、
「(朝)目刺しと玉子焼きにご飯、(昼)ハンバーガーとコーヒー、(夕)中華丼、鮫子に鶏がらスープ」では、
まさに雑食系と言わざるを得ないでしょう。よくもこれだけ雑多な物を摂って消化・吸収できるものだと感心します。
ところが、”人間の創造者”は食糧難だけでなく、居住する地域の食材の偏りまで見越して、
あらゆる物を取り込むことができるように創られたのです。
ちなみに、歯の形を見ますと草食用の“臼歯”と肉食用の“犬歯”の両方が備わっています。
そして、たいがいの物は溶かしてしまう”胃の強塩酸(PH;2~3)”。
流動化した後、唾液、胆汁、膵液などの消化酵素を混ぜて、
6~7メートルという長い小腸で部位別に異なる成分を効率良く吸収しています。
ただ、ここからが創造者も意図しなかった問題ですが、
人間は本来食には適さない物まで調理して食べてしまいます。
さらに、必要量をはるかに越える量を、健康を害してまで食べる一群が発生しました。
それによって、同じ入間でありながら食糧不足に陥る群が生じ、その上他の種の食材までも奪って、
多くの種を直接あるいは間接的に絶滅に追いやっています。
別の角度から見ると、我々の住んでいる星の養育可能な生命数が限定されている
証拠のあらわれと思われます。
霊長類を自負するのであれば、雑食種に創造されたことに感謝し、
同種、他種を問わず普遍的共存を指向しなければならないでしょう。
ここで良寛さんの一句
“ 炊くほどは風がもてくる落ち葉かな ”
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