霊長類のなかで人類が他種と異なる最大の要素として挙げられるのは
「前頭葉の発達」であることはどなたでもご存知の通りです。
次に挙げるとすれば、2足歩行ではないでしょうか。
2足歩行になったおかげで前頭葉が増大しても支えられるようになったと見倣されている点を考慮すれば、
2足歩行を第一要素に挙げてもいいかもしれません。
次なる2足歩行の優位性としては、視点が高くなったおかげで遠方まで見渡せることでしょう。
索敵についても、エサを捜すことにおいても明らかに有利になったでしょう。
また呼吸器孔(鼻、口)が高くなったことによる渡河や有毒ガス(噴火ガスなど)の回避、
五感器官の保護、消化管の通過促進等も挙げらるでしょうか。
二次的な点ではありますが、“手”を移動以外の目的に使用できるようになり、
道具を使うようになったことは、脳の発達の次に挙げても良い点かもしれません。
逆に不利になった点とすれば、まず走力が低下したことでしょう。
ただ、逃げ足が遅くなり、争いで不利になった分は道具を使用することで十二分にカバーしています。
頭部が重くなったことによって姿勢維持が不安定になったことも欠点でしょう。
他の動物に比較して流産しやすい印象がありますが、種固有の本来の状態なのか、
立位による現象なのか判然としませんので保留にしておきましょう。
最後に三次的結果を挙げて、果たしてメリットかデメリットなのかをあなたに判定していただきましょう。
それは、大脳の発達に伴う精神機能の発達です。
自分の姿を把握し、将来を見通すことができる能力を獲得したことは本当に幸だったのでしょうか。
血縁だけでなく、広く、多くの人と和合できるようになった反面、失望の極みである“自死”を実行できるようになりました。
総合して、2足歩行を獲得できたことはメリットのほうが多いようにみえますが、
更に利点あるいは欠点を加えて考えながらお遊びください。
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